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初めての東京バレエ団

私は学生の頃、俳優を目指していた。

そのための学校にも通っていたし、いくつかの舞台にも立たせて頂いた事もある。
そんな中、同じ俳優仲間の友人がバレエに目覚めてしまった。
勉強のためにバレエの舞台を観たのがキッカケだそうだ。

話を聞けばバレエのレッスンにも通っているし、今度オーディションも受けるそうだ。

当時私も俳優の勉強としてダンスを習っていた。
オーディションと聞いて興味が湧き、さらに話を聞いてみるとなんと東京バレエ団のボレロのバックダンサーのオーディションだというのだ。

ボレロが大好きだった私は、一緒にオーディションが受けられるように友人に頼み込んだ。

オーディション当日、鏡張りのレッスンスタジオに私と友人が入ってみると、そこには我々と同じようなオーディションの面々の他に、如何にもバレエダンサーの女性がいた。

一目見て只者でない存在感。

小柄ながら引き締まった身体が柔軟しているだけで目を奪われるしなやかな動きだった。
聞けば、やはりプリンシパルで今回ボレロの主役だそうだ。

すっかり呑まれた我々だったが、オーディションが始まりると4列くらいに並ばされた。
リズムに合わせ演出家の指示通り、何パターンかの動きを続けて行なっていく。
その合間を縫うように演出家がチェックしてくのだが、途中一人二人と肩を叩かれる。
叩かれた人は軽く頭を下げ退出していった。

落ちたのだ。

ゆっくりとこちらへ向かって歩いてくる。
動きは淀みなく続けていくが心臓がバクバクと鳴っている。
と、突然パン、パンと手を叩く音が響いた。オーディションが終わったのだ。

私も友人も合格したのだ。

安堵したのも束の間、すぐに稽古が始まった。
先程のプリンシパルを目の前にどんどん振り付けが入れられていく。
動きは単調なのだが、目の前にいるスターの存在感に圧倒されてしまう。
ぐったりとしながらも初日の稽古が終わった。

その後稽古を続け、本番。

素晴らし大きな舞台に立たせて頂き、とても良い経験と身の程を思い知らされた。
バレエの世界を目指した友人はプリンシパルではなくバレエ教室の先生になった。
私も演劇の世界に関わりながらスターではなく、スポットライトの外側にいる。
本物と会った時、我々凡人はただ打ちのめされるしかなかったのだ。

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